〈レビュー〉ネックバンドスタイルのオープン型イヤホンを使ってみた!ストレスフリーで「イイ音」と「ながら」を両立させたスグレモノ

今回試してみた製品は、Oladance(オーラダンス)が応援購入サイトMakuake(マクアケ)にて2023年12月に発表したプロジェクト「OWS Sports」。左右一体型ネックバンドスタイルが特徴のOWSシリーズ最新作で、高音質と防水性を兼ね備えたスポーツオープン型イヤホンになる。左右独立型のイヤホンが多いなかで、ネックバンドスタイルは新鮮なスタイルだ。Makuakeでも注目も集めている「OWS Sports」は、どんなオープン型イヤホンなのかを試す機会をいただいたのでレビューしていきたいと思う。

目次

Oladanceについて

Oladance(オーラダンス)は、2019年に香港で、Dancing Technology(ダンシング・テクノロジー)社がウェアラブルオーディオ製品の創造を目指すエンスージアストによって立ち上げられたブランド。エンジニアのほとんどは、ハイエンド・オーディオブランドで10年以上の経験を重ねた人材で、ウェアラブルデバイスに、高音質と快適性重視のデザインを取り入れることを目標に日々研究開発に取り組んでいる。
今回レビューする製品名にも入っている“OWS”(Open Wearable Stereo)とは、 長時間イヤホンを使う現代人に向けて、耳の健康に配慮したオープン型のデザインと質の高い音を両立させた音響デバイスの新基準を意味している、このOWSをコンセプトとして、これまでにない開放的な試聴体験を求め、製品づくりをしている。  2022年には、初製品として「OWS 1」をMakuakeでローンチさせ、1億円超えの応援購入を記録し、Makuake of the Year 2022のSILVER賞を受賞。さらに、フラッグシップモデルの「OWS Pro」は、VGP2024で“Bluetoothフロート型イヤホン”金賞を受賞している。

「OWS Sports」の特徴

「OWS Sports」は、指向性を高めた独自構造を採用した耳をふさがないオープン型イヤホンで、ドライバーに23×10mmオーバル型の振動版を採用し、その上でパワーアンプチップを追加することで、より重厚で深く沈み込むような低音出力とHi-Fiサウンドを実現している。さらに、ネックバンドには、弾力のある形状記憶チタン合金で作られたワイヤーフレームが採用されているので、ランニングやジム、フットサルやテニスなどの激しいスポーツでもフィットするよう軽快な装着感をサポートする。本体重量はネックバンドを含めて25.9gと軽量。イヤホン本体は防水性能IPX8で防水仕様を備えており、特殊な防水素材と物理的な構造設計の組み合わせによって、水が内部に侵入せず、自然に水が流れ出るような構造を実現してる。そのため、突然の雨や、スポーツでかいた汗も、そのまま水洗いできるので、常に清潔に保つことができる。
対応するコーデックは、aptX 、aptX HD、SBC 。通信方式はBluetooth5.1に準拠し、マルチポイントに対応している。また、通話で使用する際も、デュアルマイクとCVCノイズ低減技術で周囲の騒音を低減し、自分の声を相手にクリアな声で伝えることができる。
再生時間は、イヤホン単体で最大15時間、15分の急速充電で最大5.3時間の再生にも対応している。なお、充電は付属する専用ケーブルで行う。

高級感のあるパッケージがプレミアム感を演出

パッケージもしっかりデザインされていて、まるで特別なイヤホンを使用しているかのような演出がなされている。しっかりと作られている専用のケースには、充電ケーブルの収納スペースも用意されているのでケースに収めておけば、外出時にもバッグに入れて持ち出せる。

「OWS Sports」は専用ケースに本体、取扱説明書、専用充電ケーブルが収められている

アプリをインストールしてペアリング

「OWS Sports」は、アプリをインストールすることなく使用することもできるが、App StoreやPlay Storeから専用アプリ「Oladance」をダウンロード(インストール)しておけば、3つのプリセットイコライジングの選択や手動での5バンドイコライジング調整、ボタン操作割り当てなどの機能をコントロールすることができる。
ペアリングは、イヤホン本体のファンクションキーと音量下げボタンを長押しすればペアリング待機モードに入るので、後は使用する機器とペアリングを行えばOK。ペアリングは特に問題なく、あっさり完了した。

アプリの構成もシンプルで使いやすい

ネックバンドスタイルがもたらすメリット

「OWS Sports」の特徴であるネックバンドスタイルは、左右一体型のため、装着は後ろ側から両耳にかぶせてポジションを決めればハウジング位置がほぼ確定する。左右独立型であれば、それぞれにあわせて装着して、調整しなければならないところ、本機ではその作業が必要ないぶんサッと装着したいときには大きなアドバンテージになる。また、装着感も違和感もなく良好で、圧迫感もない。ネックバンドを着けているのかな?と思うぐらいで、軽量なこともあり、イヤホンを装着している感覚も心地よい。

ネックバンドスタイルだから、ハウジングポジションも簡単に決められる

23×10mmオーバル型ドライバーで、低音域から高音域までニュートラル

「OWS Sports」の第一印象は、”音が正確に耳穴へ向かっていて、音のバランスがいい”ということだった。誤解を恐れずにいえば、モニター的なサウンドでニュートラル、そして高音域から低音域までキレイに音を響かせているそんな印象だ。オープン型イヤホンの弱点でもある、低音域の表現に多少の不足はあるものの、自分にとってはちょうどいい感じ。標準の音質に不満があれば、アプリを使って任意にイコライジングも可能なので好みの音質に調整することができる。ユーザーに調整が委ねられるというのは、とてもフレンドリーだと感じだ。また、本機を装着していても、激しい動きをしなければズレることもなくハウジングの位置はそのままを維持することができる。ランニングやジムなどでのスポーツ使用程度であればまったく問題はなく、音漏れもあまり気にならずに使える。屋外使用でも、ウインドノイズ音は少なくストレスもない。これも本機のストロングポイントだと感じた。本機では、ボタン操作でデバイスをコントロールすることが可能で、音量調整や曲送り、曲戻しもできる。音声通話時もクリアなやりとりができノイズも少ない印象だった。本体への充電は、付属する専用ケーブルを接続して行うスタイルだ。

オーバル型ドライバーがキレイに音を響かせている
ボタンも押しやすく、操作性もいい
専用の充電ケーブルはしなやかでコンパクトにまとまる
充電時はマグネットで簡単に装着できる

Bluetoothでの接続も、人の行き交う交差点や混雑する電車内での使用でも接続が途切れるこがなかったので違和感なく使用することができた。また、本機はマルチポイント接続にも対応しているので、2台の端末と同時接続することも可能。例えば、パソコンとスマートフォンの両方に接続していれば、仮にスマートフォン側で通話をしても、パソコン側の再生を停止させれば、スマートフォンに再接続させる必要はないということになる。設定は、アプリから行い、設定→機能の選択→デュアルデバイス接続の順で選択すればOK。注意点としては、コーデックにaptX HDを選択しているときはマルチポイント接続はできない。

モノコト的まとめ

日常使いからスポーツまで”ながら”を快適にサポート、ワークアウトの使用には最適!

オープン型イヤホンは、環境音が聴けるメリットがあるとはいえ、室内から屋外へ出た時に、音量を多少上げないと聴きづらくなる課題がある。それでも、「OWS Sports」は、音のいいオープン型イヤホンで不満もほとんどない。100点満点中で90点といったところだろうか。迷わず装着できる快適さ、そして耳穴へ音が向かう角度はエンジニアの研究とデザインによって実現されているといえるだろう。あえて、残念なポイントをあげるとすれば、専用のケーブルを使用しなければ充電ができないというところだろうか。これが汎用のUSB Type Cで充電できるようになれば!と思わずにいられない。だとしても、本機は、日常使いからスポーツまでマッチする、”ながら”にオススメできる、よくできたオープン型イヤホンに変わりはない。

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