【レビュー】"ガンマ波サウンド"って何? 脳のトレーニングが可能なイヤホンを使ってみたら、 "フルえる音"で脳を鍛えるっ!

今回のレビュー記事では、最近、記憶力が落ちたなぁ、とかなんか忘れっぽくなった、などちょっと記憶機能に自信がなくなってきている方に、朗報ともいうべき脳のトレーニング機器を紹介します。今や日本の人口の3割が65歳以上という超高齢化社会に突入したこの国において、深刻な問題となっているのが、その65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症になると推察されているということだ。認知症は、ある日突然、訪れる病気ではなく、いつのまにかひたひたと脳を侵食し、結果として認知症と診断が下される。自分は違う、私だけはならない、そういう思い込みが、家族にとって不幸を招くことになりかねないことから、他人ごととは思わず、しっかりと、自分と向きあい、家族で考える必要がある病気だ。認知症にならないことが一番よいことなのだが、その可能性を少しでも減らす努力はできるので、少しでも興味のある方は、今回のレビュー記事を読んで頂ければ幸いです。それでは、本編をどうぞ!

目次

"シオノギヘルスケア"と"ピクシーダストテクノロジーズ"について

今回レビューで使用した製品「kikippa イヤホン」は、ピクシーダストテクノロジーズが開発を行ない、シオノギヘルスケアが販売を行なうという製品だ。

そもそも、このピクシーダストテクノロジーズとは、2017年に設立された、落合陽一氏がCEOを務める企業。会社のミッションとして掲げているのは、「社会的意義」や「意味」があるものを連続的に生み出す孵卵器となる、こと。

一方、シオノギヘルスケアは、2016年に設立されたシオノギグループに属する企業。主には、一般用医薬品、医薬部外品、管理医療機器、ヘルスケア商品の開発、製造販売を行なっている。

今回使用した「kikippaイヤホン」について

「kikippa イヤホン」は、2023年に発売された「kikippa スピーカー」に次ぐ、シリーズ第2弾となる「ガンマ波サウンド」関連の製品だ。世界初、「ガンマ波サウンド」技術を搭載したオープンイヤー型イヤホンで、通勤や家事、運動中などの「ながら時間」を有効活用して脳を鍛える時間へと変える新しいデバイスとなっている。

人の脳波の1つで、記憶や集中力に関係されると言われている脳波「ガンマ波(40Hz前後)」は、加齢などにより、弱まることが報告されている。既存製品の「kikippa スピーカー」では、テレビの音声をガンマ波と同じ周期で変調することで、テレビを観ながら「ガンマ波サウンド」を自然に聴くことができる設計を実現させた。一方「kikippa イヤホン」は、ながら使いができるオープン型イヤホンに着眼、利用シーンを拡張して、通勤や家事、運動中など個人の行動に寄り添う形で「ガンマ波サウンド」を生活の中で採り入れられる仕様になっている。ながら聴きをしながら「ガンマ波サウンド」で脳を刺激するという新しい選択肢が加わることで、生活の中で自然に脳を鍛えることができるようになったのが、最大の特徴といえる。

※1.入力される音声に含まれる部分信号に40Hzの振幅変調を行って音声を加工する技術(特許取得済み)

ガンマ波サウンドをOFFにすれば通常のイヤホンとしての使用も可能で、専用設計の大口径16mmドライバーに異素材を組み合わせたハイブリッド構造のダイヤフラムを採用している。量感のある低音域から伸びやかな高音域までクリアに再現し、臨場感あふれるサウンドを実現させている。

ひと通り、説明が終わったところで、個々からは、実際に使用した際の使い勝手をお伝えしてきたいと思います。

実際に使用してみた

さて、ここからは実際に製品を使用してみたので、使い勝手を含めてお伝えしていこうと思います。

早速、我が家に送られてきた製品を箱から出してみてみる。ぱっと見は、一般的に販売されているネックバンド型イヤホンとなんら変わらず、この製品がまさか、「ガンマ波サウンド」を発する機能を持ち合わせているなどとは、まったくもって分からない。

そして「kikippa イヤホン」は、ネックパンド型なので、耳から取れ落ちてしまう心配がない作りとなっているので、安心して使えそうな印象を受けた。耳を塞がないオープンタイプということもあり、外音もしっかりと聞き取ることができるようになっている点も好印象。ヒアスルーモデルのように耳を塞いだ状態で外音を取り込むモデルと違い、リアルな音を取り込めるので、自分の声も違和感なく聞き取れるようになっている。

耳を塞がないため、外音もしっかりと聞き取ることができる
操作は、物理ボタンでおこなえるようになっている

使用方法は、とても簡単で、自身で使用しているスマートフォンとBluetoothで接続するだけとなっている。一般的な完全ワイヤレスイヤホンと何も変わらない。専用のアプリも用意されているので、スマートフォンからダウンロードし、製品をリンクさせれば、ガンマ波サウンドの強度を調整することもできる。その他、アプリを使って、認知機能のチェックも行なえるなど、現状を把握するための一つの指標にできそうだ。

アプリ画面
ガンマ波サウンドについての説明もある
質問に答えることで、現在の認知機能を
チェックすることができる

実際にスマートフォンBluetooth接続をして、ストリーミング再生を行なってみると、ガンマ波サウンドがオフの状態では、普通のオープン型イヤホンとして使用することができる。サウンド面もしっかりとしており、低域から高域までバランス良い音を奏でてくれた。低域が目立つようなドンシャリとした感じではなく、とてもナチュラルで、聴き取りやすいイヤホンだと感じた。

装着感も良く、フレックスイヤーサポートという独自の機構を採用いていることもあり、長時間の装着でも外耳が痛くなるということは、一切無かった。

ガンマ波サウンドを試してみる

一通りイヤホンとしての性能を試したので、今度は、ガンマ波サウンドを試してみることにした。初めてガンマ波サウンドを聴くと"えっなにこれっ!"と戸惑うが、これが「ガンマ波サウンド」なんだと認識すると、慣れとともに、あまり気にならなくなってくるから不思議だ。ガンマ波サウンドの特徴は、言葉では表現するのが難しいのだが、簡単にいうと、「ブツブツ」と流れているサウンドが一定の間隔で途切れるといった感じだろうか、最初は、少し抵抗を感じながらも、オープンタイプであるがゆえに周囲の外音が混じって慣れてきてさほど気にならなくなってきた。

ガンマ波サウンドは、強度の調整ができるのだが、強度を上げると、結構しっかりとしたガンマ波サウンドを体感することができる。その感覚を言葉で表現すると、「ブツッ!ブツッ!」といった感じで、途切れる際の印象に強度が増した感じで鳴る。なので、ガンマ波サウンドを設定しながらだと音楽を楽しめるという感じではなく、しっかりと脳トレをしているという印象だった。この辺りは、割り切って、脳トレをしているという意識付けが必要かもしれないが、逆に、筋トレのように、脳トレをしていると思えば、さほど気にならなくなるレベルだった。

記憶障害の父に使用させていみたところ

父は、数年前より記憶障害に陥っており、少しずつだが、同じことを何度も話すようになったり、昼間なのにウトウトすることが多くなってきた。84才という年齢からすると、致し方ないのかもしれないが、字を書かせれば、とてもきれいな字を書くし、家族のことを誰一人として、間違えることはなく、しっかりと覚えている。ただ、部分的に欠如してしまっていることがあり、かつてのしっかりとした父の姿は、影をひそめてしまっている。そんな父に、色々なことを少しでも多く記憶にとどめておいて欲しいという想いは、家族みんなの願いでもある。

とはいえ、どんな方法を試せばいいのか分からないというのが、正直なところで、色々と試させて、本人に負担をかけるわけにもいかず、症状を悪化させない為にも、同じことを何度も話しても、健常者である家族が、何度も聞いてあげるしか、方法が見つからない。

そんな状況の父に、「kikippa イヤホン」を使ってみて欲しくて、今回試してみたのだが、合唱を趣味にしている父が、音楽を奏でてくれるイヤホンを、どう受け止めてくれるのか、とても興味深かった。それも、ガンマ波サウンドという特殊なサウンドを発するこの製品を嫌がらずに装着してくれるのか、当初は不安しかなかった。

結論から申し上げると、その不安は、無用だったので、ホッとするも、実際に音を出すと抵抗感を示すのかと思いきや、怪訝そうな表情をしながらも、取り外そうとはしなかった。

何の抵抗もすることなく装着して、音楽を聴いていた

「なんか、ブツブツ音が途切れているけど、壊れているの?」と聞くほどだから、ちゃんと聞こえていることを確認することができた。最初はこの程度でよいのだろう。これを、継続して続けることができるかが、次の課題になる。

とはいえ、継続してガンマ波サウンドを聴くことにより、弱くなったガンマ波をどれほど強化できるのかが気になり始めている。かつての父のようなわけにはいかないまでも、少しでも、元気で楽しい老後を送ってほしいという想いから、今回の使用に至ったので、機会があれば、じっくり長期的に使用することを検討中だ。

使用にあたって

イヤホンに充電において、特にネックバンド型の充電は、本体にUSB Type-Cの挿し込み口があり、そこに差し込んだうえで充電をおこなうものがほとんどの中、「kikippa イヤホン」は、充電台が用意されているので、使用後は、充電台に置くだけで充電をしてくれる点がとても便利だと感じた。特に、この手のデバイスを使い慣れていない人にとって、充電方法は、ちょっとした障壁になる場合もある。USBケーブルを接続して、コンセントに差し込むだけとはいえ、この一連の動作が面倒に感じ、しまいには使わなくなってしまう、などということも想定されるところ、「kikippa イヤホン」であれば、イヤホンを充電台に置くだけなので、その辺りは安心だと思われる。充電台の設置場所を決めて、使用後は、必ず充電台に置くことを習慣化することで、継続的な使用が可能になると思われる。

主婦の「スマホ認知症」というのはご存知だろうか?

「スマホ認知症」について、ご存じの人はいるだろうか。最近、密かに話題になりつつあるようなのだが、スマホに依存するあまり、一時的に認知機能が低下してしまう症状を指すらしい。主婦層に起こり得る症状らしく、例えば「スーパーに買い物に来たのに何を買うかを思い出すことができない」あるいは、「料理の段取りが悪く、時間がかかるようになった」など、記憶力に不安を感じるようなことが増えているなら、もしかしたら「スマホ認知症」なのかもしれないというのだ。

忙しい主婦にとって、スマホは便利なアイテムで、ついつい頼りがちなのだが、そんな家事の最中に、ガンマ波サウンドを通して音楽などを聴けば、脳活ができるので、気になる人は、採り入れてみることをオススメする。そのほか、家事をしながらできる「リズム運動」なども良いとされている。例えば、食事の後の皿洗いなど、同じ動作後リズミカルに反復する、あるいは、キャベツの千切りなど、一定の感覚で食材を刻む作業が聴覚に訴えかけてくれるなど、リズムを意識しながら行うと効果的だという。

「スマホ認知症」は、主婦だけにあてはまる症状ではなく、スマホを手放せなくなっている全ての人が対象になることから、次の危険度チェックリストで3つ以上の項目に該当したら、「スマホ認知症」の可能性が高い状態にあるそうだ。

【「スマホ認知症」危険度チェックリスト】 ※3項目以上該当する場合は要注意です
□ スマホはいつも手元にスタンバイ
□ 知っている人の名前がすぐに出てこない
□ 最近、漢字が書けなくなった
□ 覚えておくために写真を撮る
□ スマホ以外で調べものをしない
□ いつも睡眠不足状態
□ やる気が起きず、興味も湧かない
□ 仕事や家事の段取りが悪くなった

「睡眠不足」や「やる気や興味の低下」、「仕事や家事の段取りが悪くなった」の項目で自覚がある場合は、前頭葉の機能が低下している可能性があるので、脳を休めたり、生活改善をするなど積極的な取り組みをオススメする。

まとめ

今回、「kikippa イヤホン」を1か月半近く使用してみたが、すぐに、記憶力がよくなったなどの、症状の改善を目の当たりにすることはできなかったが、明らかに、脳トレをしている印象を受けることができた。記憶障害を患っている父に使用させてみたが、嫌がらずに使用していることを考えると、一日のうち、決められた時間「ガンマ波サウンド」を聴くことを習慣づければ、少しでも記憶障害を改善させることができるのかもしれない。そういう希望が持てる製品だと感じだ。

使い始め当初は、慣れが必要だが、脳トレをしているという意識づけをすれば、使用するにつれて慣れてくる。好きな音楽で脳トレができていると考えれば、使用することへの抵抗はなくなるだろう。

これは、スマホをよく利用する人にも使ってほしい製品で、記憶障害など認知機能の低下を感じる人は、是非「ガンマ波サウンド」について、知って欲しいところ。

記憶障害や、認知機能の低下は、なにも高齢者だけの問題ではなく、スマホを多用する若年層にも起こり得る障害なのかもしれない。そう考えると、健康なカラダ作りは、筋トレを行うように、脳も、健康な状態を保つために、脳トレをおこなう必要があるのかもしれない。そう考えると休養をしっかりとりながら、メリハリのある生活を送ることが、とても大事な事だと改めて感じた。その手助けを吸てくれる「kikippa イヤホン」を使用して、可能な限り健康な脳を維持することができればと考えるようになった。

今回の「kikippa イヤホン」レビューは、いかがだったでしょうか。脳トレと聞くと、脳を活性化させるために、筆記的なことや、クイズ形式のものを解くなどをイメージしてしまいそうですが、「kikippa イヤホン」は、好きな音楽をただ聞き流すだけでいいのです。最初は違和感があるかもしれませんが、次第に慣れてきますし、脳をトレーニングしていると思えば、それほど、気にならなくなると思われます。人生100年時代、健康なカラダと共に、健康な脳も、しっかりと維持したいものです。

それでは、次回のレビュー記事をお楽しみに。

シオノギヘルスケア
ガンマ波サウンドケア kikippaイヤホン|シオノギヘルスケア ガンマ波と同じ周期の音で脳を鍛えるオープンイヤーイヤホン誕生。ふだんの生活にkikippaイヤホンを取り入れるだけで、手軽に、かしこく脳を鍛えることができます。
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