〈レビュー〉最新の布団乾燥機を使ってみた!旅先にも持っていけるこのサイズ感が最高すぎる

今回のレビュー記事でお試しする製品は、カドーから新たに発売された製品「ふとん乾燥機 FOEHN(フェーン) 001」だ。なんで今更布団乾燥機なの?と思われる方もいらっしゃると思うが、今回試すカドーの布団乾燥機がとても斬新なデザインであることと、布団乾燥機としての機動力がとても高いということが主な理由になる。布団乾燥機ヘビーユーザーのは私としては、今回の布団乾燥機は、是非とも使ってみたいという思いから実現した企画だ。一般的な使用方法から少々変わった使用方法まで、いろいろな使い方を試してみたので、その使い勝手についてお伝えしていきたいと思う。

目次

カドーについて

まずは、カドーという会社についてお伝えしたいと思う。カドーは、2011年に設立された日本のメーカーで、設立当初はエクレアという社名でスタートしている。電子機器製品及び関連商品の企画・設計・製造・販売を行っており、2012年に空気清浄機、2013年に加湿器を発売、その翌年に社名を「カドー」に変更したのち除湿器を発売している。その後も除菌消臭器、電気ヒーター、アロマディフューザー、ドライヤーなど、「空気」に特化した製品を作り続けている。

「ふとん乾燥機 FOEHN(フェーン)001」について

次に、今回試す製品「ふとん乾燥機 FOEHN(フェーン)001」は、販売に先駆けて昨年の9月よりアタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」にて先行公開していた製品。プロジェクト開始1分で目標金額に達成したという注目アイテムで、初日の支援総額が3000万円を突破するなど、注目度が高かったことがうかがえる。理由は明らかで、製品のデザインと性能によるものと思われるが、布団乾燥機としては今までにないスティック形状になっていること、そしてこれまでの家庭用布団乾燥機と比べても圧倒的にコンパクトなサイズになっていることといえる。また操作面においてもワンタッチ操作で55℃のパワフルな温風を実現しており、高速で送り出される風は、約2m先までしっかりと風を届けることができる。

布団乾燥機として搭載するコースは4つ。寝る前に素早く布団を温めるための「あたためコース」、布団をしっかり乾燥させたい時に使う「乾燥コース」、ダニ対策に最適な「ダニ対策コース」、布団や枕の気になるニオイを取り除きたい時に使う「送風コース」からなっている。

コースは4つ搭載されている
ダニ対策コースや送風コースも用意している

消費電力は、パワフルながら420Wとかなりの省エネモデルになっている。また、安全性にも配慮したモデルで、サーモスタット、温度ヒューズ、サーミスタを搭載。何らかの不具合を検知すると、すぐに運転を停止してくれる。本体のサイズは、直径約49㎜、高さ約315㎜、重さは約420gだから、ベッドサイドに置いておいても邪魔に感じないコンパクトなサイズになっている。

コンパクトなサイズだから持ち運びもラク
ベッドサイドに置いてもじゃまにならない

早速使ってみる

さて、説明が一通り終わったところで、実際に使用してみることに。届いた製品を箱から取り出すため、箱を手にしたのだが、パッケージングされた箱のサイズが、これが布団乾燥機?と思えるほどのコンパクトさに驚いた。箱から取り出し、背品を手にすると、マット塗装でも施されているのだろうか、高級感のある本体の質感はサラッとした手触が印象的でとても気持ちがいい。スティック状の本製品は、言われなければ布団乾燥機だとはだれも思わないだろう。

高級感のある本体の質感はサラッとした手触が印象的でとても気持ちがいい

箱から出し終わり、電源をコンセントに差し込んだら、いよいよスタートだ。電源スイッチを押したら、まず「あたためコース」がセレクトされるように設定されているようだ。電源を切るときは、電源スイッチを再び押すと、一旦送風コースに移行してから停止するようになっている。実際、吹き出し口に手をあててみると、電源スイッチを入れてから約8~10秒程度で温風が出てくるといった感じだから、寒い冬でもすぐに布団を温めることができる。

電源を入れるとまずセレクトされるのが「あたためコース」(黄色)
真ん中のボタンをセレクトすると「乾燥コース」(オレンジ色)

風の勢いが一般的な布団乾燥機と違い、かなり風速と風圧があるため、コンパクトなサイズながら、頼りない感じは全くない。「あたためコース」は約10分で停止してしまうため、もう少し温めておきたいのであれば、「乾燥コース」や「ダニ対策コース」をセレクトしておくことをオススメする。

真ん中を2度押すと「ダニ対策コース」(赤色)
「送風コース」は青色に光る

ちなみに、私、実際に「乾燥コース」をセットしてみたが、布団がかなりアツアツになり、冬シーズンの風呂上がりで湯冷めした場合でも、汗をかきそうなほど布団の中はポカポカに感じられた。

排気効率を高めるため、吸気口は布団の外に出して使用する
正しい使用方法ではないが、これでも十分暖めることができる

仮に寝汗をかいたとしても、「ふとん乾燥モード」のほか「ダニ対策コース」の設定もあるから、朝起きてすぐにセットすれば、身支度をしている合間に布団を乾燥させることができるのもうれしい。

吸気口はステンレスメッシュのフィルターが設置されているので、溜まったホコリも簡単に取り除くことができる

布団乾燥機以外の使い方

布団乾燥機は、本来布団を温めたり、乾燥させるために使用するモノだ。しかしその使い道はさまざまで、最近の布団乾燥機は、アタッチメントを使用すれば衣類や靴を乾かすことも可能。本製品にいたっては、本体がとても軽いうえ、スティック状になっているという理由から、ヘアドライヤーとしても使えそうだ。実際に使ってみたが、風が拡散しないようになっていることもあり、イイ感じに使用できた。私の毛量ならわずか5分程度で乾かすことができた。

風を集中的に髪にあてることができるため、短時間で乾かすことができた

また、水回りでの使用も試してみたのだが、冬場は脱衣所が寒くなりがちで、脱衣所にこそ暖房機が欲しいところなのだが、なかなか設置するスペースがないという問題に直面する。そこで、本製品を使ってみたのだが、このコンパクトサイズのおかげで置き場所には困らなかった。床にそのままおいて使用することもできるが、少しでも上向きに暖かい風を送り出してほしいので、少々工夫して洗濯ばさみで本体を挟んで使用してみた。風呂に入る数分前に稼働させれば、脱衣所は程よく暖まっており、寒さに震えることがないのがとても良かった。

大きめの洗濯ばさみを使えば、安定した角度で暖かい風を受けることができる

コンパクトなサイズ感が最高!

パワフルな風量もさることながら、なんといってもこのサイズ感が私にとっては魅力的だ。コンセントに差し込んだ電源を抜けば、どこへでも持ち運べる機動力の高さ。それこそ、脱衣所でも使えるし、在宅勤務時の足元をを温める際にも使用できる。なんといってもスティック形状だから、鞄に入れて持ち運びもラクに行えるから、旅行のお供として持っていくことができる。我が家では、以前から布団乾燥機を旅先にも持ち運んで使用していた。車での移動が多いことから、多少の大きさならトートバックに忍ばせて宿泊先の部屋に持ち込んで使用できる。それが、もっと手軽に持ち運べるようになるとあれば、もっていかない手はない。

在宅勤務の時など、寒い部屋でもすぐに足元を温めてくれる。画像のように、椅子の座面左右どちらかに設置してブランケットを足にかぶせればOKだ。部屋を暖めてしまうと眠気が襲ってくることもあるが、足元だけが温まるので、業務に支障は出ないと思われる。

車の中での使用も視野に

唐突だが、私は趣味でロードバイクに乗る。妻も同じ趣味で、いつも二人で出かけるのだが、走りたい場所まで車で移動し、移動した場所から自転車にのることが多い。趣味レベルとはいえ、体を動かしているのでかなりの汗をかき、自転車用のウェアを着用してるため、走行後は、着替えてから帰宅するケースがほとんど。その間、脱ぎ去ったウェアは、帰路に着くまでの数時間、湿った状態のままになってしまう。結果、せっかく購入したウェアに、少々汗臭いニオイが染みついてしまケースもあった。そこで出番なのが布団乾燥機だ。これまでは、宿泊が前提の場合に限って、布団乾燥機をトートバッグに忍ばせて旅先でも使用していたのだが、日帰りの場合は、持っていくことはなかった。しかし、本製品があればこのコンパクトさとパワフルな風量で速攻でウエアを乾かすことができるはず。送風モードを使用すれば、生地の薄いウェアを傷めることもなさそうなのが良さそうだ。使用方法は、車のシガーソケットを利用して、12V➩100Vにできる変換器を使えば、使用可能。これで、車の中もウェアも汗臭くなることなく気持ちよく、帰宅することができる、はず。近いうちに試してみたいところだ。

こんな使い方も

前述にある通り、私、趣味でロードバイクに乗っている。自転車なので、当然外を走るし、外を走れば、車両が汚れる。自転車の保管は、車の中だったり家の中だったりするので、保管する前には必ず洗車してから保管するようにしている。そこで、ふと思いついたのは、本製品から送り出されるパワフルな風。送り出される風の力は、2m先まで届くほどの高速風なので、近距離で使用すれば、もしかしてブロアー代わりになるかもしれないと。

結果、洗車で濡れた車両に向けて風を当ててみると、予想通りみるみる水をはじき飛ばしてくれた。ある程度想定はしていたものの想像以上だったので、これは、ブロワーとしても十分に使えるかもしれない、と思わず唸ってしまった。実際のところ、このような使い方は想定されていなため、あくまでも自己責任ということで試してみたのだが…。

汚れを落とすために噴霧器で自転車を濡らす
高速風によってブロアーとしても使えそうな感じだった

気になるところ

実際に使用したシーンについてお伝えしてきたが、使用する際に気になった点もあった。布団乾燥機は、本体の背面から空気を吸って中のヒーターを通る際に空気を温めてダクトから温風を送り出すのだが、空気を吸う際の音、そして、空気を送り出す際の音は結構大きかったりする。それはどの布団乾燥機でも同じことが言えるのだが、本製品に限っては、その音の質がほかの製品とは異なっていた。一般的な布団乾燥機は低周波な音がするのに対して、本製品は結構高周波な音を出してくるのだ。コンパクトであるがゆえ、使用するモーターもコンパクトになっているためなのか、その辺りが少し気になった。

我が家で使用している布団乾燥機と比べても圧倒的にコンパクトなサイズになっている

音的には、例えが悪くて申し訳ないがジェット機のエンジンが回る時の音に近い感じとでも言うべきか、あるいはイギリスの某掃除機メーカー・〇〇ソンの掃除機の動作音に近い音といった感じがした。私的には、嫌いな音質ではないのでそこまで気にならないところではあるが、動作終了後に耳がキーンとする人もいるかもしれないと感じた。

布団を事前に温めるとか、使用中に同じ部屋に居なければ何の問題もないのだが、もし、同じ部屋で使用することがある場合は、短時間の使用にした方がいいかもしれない。

とはいえ、私にとっては、これほどコンパクトでパワフルな風を送り出してくれる布団乾燥機は、他にないと感じている。操作も簡単で、温風、熱風、送風それぞれ、色で分かりやすく表示してくれるから、直感的な操作が可能となっている。スティック形状だから、保管場所にも困らない、とほぼ満点の製品といえる。動作音については、少々気になるところではあるので、98点といったところだろうか。これは欲しいと思える1台だった。

まとめ

我が家では布団乾燥機は冬だけでなくオールシーズン必須アイテムの1つとなっている。特に冬は、脱衣所での暖房機代わりとして使ったり、旅先に持ち込んだりと、押し入れに片づけられることなく使用している。今後、オプションとしてアタッチメントを作ってくれたら、例えば靴の乾燥だったりにも使えそうなのだが…。

布団乾燥機は、その商品名から布団を乾燥させるものと限定しがちだが、実は用途の幅はとても広いと感じている。布団乾燥機はこの形、という固定概念にとらわれず柔軟な発想から生まれたカドーの布団乾燥機に触れてみて、これからの家電のあり方を垣間見たような気がした。今後、固定概念にとらわれない製品や商品がいろいろと出てきてくれることを期待して、今回のレビュー記事を終わりにしたいと思う。

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