[オーディオテクニカ]開放型ヘッドホンのフラッグシップモデル登場! 空気の流れをコントロールして原音を忠実に再生してくれる

原音を忠実に再生してくれる、開放型ヘッドホンのフラッグシップモデル

オーディオテクニカは、開放型ヘッドホンのフラッグシップモデルとなる「ATH-ADX7000」を10月31日に発売する。本製品は、"真の開放型"を意味する「トゥルーオープンエアーオーディオ(以下、TOA)」を具現化したモデルになる。

TOAとは、開放型ゆえの空気の流れをコントロールして、振動板の動きを自然な動きにすることで原音を忠実に再生することができる、開放型のあり方をを追求した結果、誕生したモデルとなる。流れるサウンドを空気に乗せて空間へと広げることで、まるで風に乗って届く虫の音のように、音が身体に心地よく溶け込む、そんなイメージのヘッドホンとなっている。

開放型ゆえの空気の流れをコントロールして、振動板の動きを自然な動きにすることで原音を忠実に再生することができる

今回の新製品「ATH-ADX7000」の登場により、既存の「ATH-ADX5000」「ATH-ADX3000」と合わせて「ADX」シリーズが完成したことになる。「ADX」シリーズは日本国内で設計・製造されており、その中でも「ATH-ADX7000」はシリーズの頂点に位置するモデルとして、アナログ的な精度と技術が息づいたモデルになる。

本製品の主な特徴としては、新開発の「HXDT(High-Concentricity X Dynamic Transducer)」を採用したことが挙げられる。設計から製造、組み込みまでを一貫して自社で行うことで、製造精度を向上させ、信号の正確な伝達と音の高い再現性を可能にしている。さらに、アルミニウムビレットを精密切削加工した“バッフル一体型”φ58mmドライバーの採用や、音の純度を高める「無方向性電磁鋼板」磁気回路、そして強力な駆動力を生み出す専用設計の空芯ボイスコイルなど、あらゆる要素にこだわりの設計が施されている。

加えて、独自開発のコアマウントテクノロジー(PAT.P)により、バッフルダンパーとイヤパッドの位置関係を最適化し、耳からハウジングまでの音響空間を2分の1に仕切るポジションにボイスコイルが配置される構造を採用。これにより、自然で広がりのある音場と抜けの良いサウンドを実現しているという。

ハウジングには、精緻なプレス加工で成形した軽量なハニカム構造のアルミニウムを採用しており、音の立ち上がりと表現力を高めることに成功している。またフレームとアームには、制振性と剛性に優れたマグネシウムを、スライダーにはたチタニウムを使用することで、構造の安定性と耐久性を向上させている。

イヤパッドは、高級なベルベット素材を採用した、妙中パイル織物社製イヤパッドと、アルカンターラ社製イヤパッドの2種類が付属する。妙中パイル織物社製イヤパッドは、柔らかく肌さわりと通気性に優れていることから長時間のリスニングでも快適さを保ちながら音のディテールを忠実に再現してくれる。一方、アルカンターラ社製のイヤパッドは、高級人工皮革のしっとりした質感と耐久性を兼ね備えたパッドで、軽量性(同イヤパッド装着時は、わずか270gという軽量ボディを実現)も兼ね備えていることから日常使用でも快適性に使用することができる。

写真上がベルベット素材を使用した、妙中パイル織物社製イヤパッド
写真下がアルカンターラ社製イヤパッド、2種類が付属する
専用のハードケース「AT-HPC3」も付属する

専用のハードケース「AT-HPC3」も付属するなど、複数の高級ヘッドホンを使い分けるオーディオファンには、何とも嬉しい話だ。 軽量で堅牢な構造から、大切なコレクションを保管するのに、最適なケースといえる。

秋のヘッドホン祭で展示される

「ATH-ADX7000」については、2025年11月1日(土)に行われるイベント「秋のヘッドフォン祭 2025」のオーディオテクニカブース(5F・部屋番号503A)にて、展示および試聴ができるコーナーをご用意している。興味のある人は、会場に行ってみるのもいいのではないだろうか。

■秋のヘッドフォン祭 2025 概要
・開催日:2025年11月1日(土)
・時間:11:00~18:30
・入場料:無料
・会場:ステーションコンファレンス東京5・6F
・所在地:東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー (JR東京駅日本橋口直結徒歩1分/東京駅八重洲北口徒歩2分)
・イベント公式サイト: https://www.fujiya-avic.co.jp/shop/pg/1headphonefes-2025at/

編集部員のひとり言

今回取り上げたオーディオテクニカの「ATH-ADX7000」は、価格がなんと55万8000円(税込)と、かなり高額な製品だ。オーディオ業界では、さほど高い金額ではないようだが、それでも、2万円程度のイヤホンやヘッドホンを使用している筆者からすると、かなり高価なモデルに感じられる。専用ケースもよういされているということなので、大事に保管したい人にとっては、何とも嬉しい話だと思われる。それにしても、このヘッドホンで聴く音楽は、一体どんな音を奏でてくれるのだろうか。とても興味深いところだ。ということで、11月1日はヘッドホン祭とやらに出向いて、実際に試聴してこようと思う。果たして、筆者の耳は、ちゃんと反応してくれるのだろうか、いささか心配ではある。

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