[キヤノン]フルサイズミラーレスカメラ"EOS R5 Mark Ⅱ"発売! 静止画撮影から動画撮影までこれ1台でカバーできる

キヤノンは、プロ・ハイアマチュア向けのフルサイズミラーレスカメラの新モデルとして「EOS R5 MakⅡ」を8月下旬に発売する。本製品は、高速解析・高速撮影を実現する新開発のエンジンシステム「Acclerated Capture」ディープラーニング技術の活用で、静止画・動画性能を従来モデル(EOS R5)より大幅に進化させたモデルになっている。

RF24-105L IS USMレンズキット

「Acclerated Capture」ディープラーニング技術の活用により、自然の風景やスポーツなどの静止画撮影から映像制作などの動画撮影まで、さまざまな状況下での撮影をこの1台でカバーさせることができる撮影性能と機動性を兼ね備えているのが特徴と言える。新開発の「Acclerated Capture」に加えて、映像エンジンも新開発した「DIGIC Accelerator」を搭載。高度な分析が必要とされるAE/AFなどの処理能力が向上したことで、連続撮影速度の向上や電子シャッター時のブラックアウトフリー撮影、フリッカーレス撮影、ストロボ同調速度の高速化を実現している。

フルサイズ裏面照射積層CMOSセンサー
新しいエンジン「DiGiC Accelerator」と
「DiGiC X」を搭載したメインボード

新たなAFシステム「Dual Pixel Intelligent AF」は、例えば、被写体が交錯するようなシーンにおいても被写体を追い続けるための強化されたトラッキング性能や、サッカーのシュートなどの特定のアクションを認識し素早くAFフレームを合わせる「アクション優先」機能などによって、狙った被写体をしっかりと追尾し、撮影し続けることが可能となっている。

また、電子シャッター時には、最高約30コマ/秒を達成しながら、「EOS R5」と比較して、ローリングシャッターのひずみ量を約40%に低減。さらに、「プリ連続撮影」機能を搭載することで、シャッターボタンを押したタイミングから最大約15コマ分遡って連続撮影することを可能としているので、決定的瞬間を逃さず撮影することができる。

撮像素子は、新たに開発されたフルサイズ裏面照射積層CMOSセンサーを搭載しており、約4500万画素の高解像度と、常用ISO感度も最高5万1200(静止画撮影時)の高感度を両立、高画質な静止画撮影を実現している。また、ディープラーニング技術を活用した「ニューラルネットワークノイズ低減」機能により、撮影した画像をカメラ内で処理することで、暗所などISO感度を高く設定して撮影した画像をカメラ内で処理することで、ノイズを低減し、高画質な画像を生成してくれる。

オリジナルの画像データ
カメラ内アップスケーリングした画像データ
より精細な画像になりながらも、ノイズは低減できている

ボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載し、レンズ内光学式手振れ補正機構を搭載したRFレンズにおいては、協調制御に対応。中心最大8.5段、周辺最大7.5段の手振れ補正効果を発揮する。さらに、広角撮影時特有の画面周辺におけるブレを制御する周辺協調制御にも対応している。

カメラ内アップスケーリング機能では、アプリを介することなく、撮影した画像(JPEGないしはHEIF)から最大約1億7900万画素の画像をカメラ内で生成してくれるので、トリミングしたい時など便利に使える。

一方動画撮影においては、フルサイズ画角での8K/60P RAW動画や、4K/60P SRAW動画、4K/120P MP4動画記録をカメラ内部記録で実現している。動画の撮影中に静止画の撮影を可能にしており、動画撮影を停止することなく、最高約7.5コマ/秒の連続撮影を実現。動画撮影、静止画撮影のそれぞれで機材を揃える必要がなく、1台で完結させることが可能なのも魅力となっている。カメラ本体には、CFカードスロットとSDカードスロットを装備しており、撮影したデータは、大容量の編集用のデータとファイルサイズの軽いProxy動画を、それぞれCFexpressカードとSDカードへ同時に記録することができる。データ容量の軽いProxy動画を使用することで、PCへの送付や編集も効率的に行えるようになっている。

2種類のカードスロットを装備する
マグネシウム合金製のボディ

同社の映画製作機器「CINEMA EOS SYSTEM」にも搭載されている、用途に応じて画質調整が可能な「カスタムピクチャー」や中間から暗部の階調性が高い「Canon Log 2」を搭載することで、撮影用途に応じて最適な設定を選択することができる。

そのほか、カメラから離れた位置でも動画の記録状況を把握することができるタりーランプの搭載や、動画撮影ボタンを押す3秒前もしくは5秒前から映像を記録することができる「プレ記録」機能も搭載する。

本体のファインダーには、「EOS R5」と比べて輝度が約2倍となる高精細なパネルを採用した電子ビューファインダーを搭載。サイズは、0.5型ながら、約576万ドットとかなり快適な見えを実現している。また、ボディは、「EOS R5」同様の防じん・防滴性能を備えており、マグネシウム合金を外装に採用することで堅牢性の高いボディに仕上げている。さらに、EOSシリーズとしては、初となるIEEE802.11ax規格相当に対応、高速な無線通信を可能にしたほか、6GHzにも対応しているので、広い周波数帯が使用できるようになっている。

本体サイズは、(約)幅138.5mm、奥行93.5mm、高さ101.2mm、重さは、約746g(バッテリー、CFexpressカード含む)。撮像素子は、フルサイズ裏面照射積層CMOSセンサー、有効画素は、約4500万画素。背面モニターは、TFTカラー液晶モニターを採用、画面サイズは3.2型、解像度は、約210万ドット。記録媒体は、CFexpressカード(2TBまで)、SD・SDHC・SDXCメモリーカード(UHS-Ⅱ対応)。記録形式は、静止画が、JPEG、HEiF、RAW、C-RAW。動画が、RAW、XF-AVC、MP4(HEVC)、MP4(H.264)。無線通信機能は、BluetoothとWi-Fiに対応。Bluetoothの準拠企画はVer5.3 、Wi-Fiの準拠企画は、IEEE 802.11b/g/n/a/ac/ax規格に相当。レンズマウントは、キヤノンRFマウント、使用レンズは、キヤノンRFレンズ群となっている。

2020年に登場した「EOS R5」を手にしたときは、だいぶ高揚したことを今でも覚えている。あれから4年、いよいよ「EOS R5 MarkⅡ」が発売される。11月に発売予定のフラッグシップモデル「EOS R1」にも搭載されている、新開発エンジンの「Accelerated Capture」など技術を搭載することで、高速解析・撮影を実現させているなど、かなり進化したモデルになっているらしい。実際、実機を手にしてみると、ずっしりとした重みのある感じは、フルサイズカメラを手にしている感じで、重さも、大きさも「EOS R5」と大きな違いは感じないものの、新たしいモデルを手にしている感が味わえた。「EOS R5 MarkⅡ」で撮影すれば、腕のない筆者でも、きっといい写真が撮れそうな気がする。EOS 5Dユーザーとしては、のどから手が出るほど、欲しいモデルだ。

●発売日:8月30日                                              ●予想実売価格(税込):ボディ単体=65万4500円程度、レンズキット(RF24-105mm F4 L IS USM)=80万8500円程度●キヤノン(公式サイト):EOS R5 MarkⅡ

※製品の価格及び仕様については、記事制作時のもので、その後諸事情により変更される場合があります。

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