[レビュー]マーシャルのサウンドバーを使ってみたらっ!テレビ以外にもスマートフォンとBluetooth接続をすれば、ストリーミング再生も楽しめる

マーシャルについて
まずは、マーシャルについて、話しを進めていこう。マーシャルは、1962年イギリス・ロンドンのハンウェルでジム・マーシャルとテリー・マーシャルが初めてアンプを作ったことに遡る。ジム・マーシャルとテリー・マーシャルが作ったアンプは、ロックンロールを象徴するサウンドの基礎となり、マーシャルの需要が高まるにつれ、60年代後半になると、ロンドンから少し離れたブレッチリーに工場を移転し、現在もその地で製造を続けている。
マーシャルはアーティストやファンのために音楽の魅力を届け続け、伝説的なサウンドとアイコニックなデザインで評価されるなか、今でもブレッチリーの地で作り続けられている。今日のマーシャルの名は伝説的なアンプだけにとどまらず、プロフェッショナルな機器や家庭用オーディオ機器、レコードレーベル、そして最先端のレコーディングスタジオを通じて、世界中のミュージシャンと音楽ファンに届けている。
今回レビューしたのは、このモデル
今回、レビューで試してみた製品は、昨年発売を開始した「HESTON 60」と「HESTON 120」というサウンドバー及び、「HESTON SUB 200」というサブウーファーで、主には、「HESTON120」と「HESTON SUB 200」を中心に試聴してみた。

マーシャルとしては、初となるホームエンターテインメントモデルで、マーシャルファンならずとも、とても気になる製品といえるだろう。それではまず、それぞれの製品の特徴について、みていこう。
「HESHESTON 60」と「HESTON 120」、そして「HESTON SUB 200」について
「HESTON 60」は、テレビ用のサウンドバーとして、「HESTON 120」に続くモデルとして、ラインアップに加わったモデル。マーシャルとして、初めて発売したホームエンターテインメントモデルは「HESTON 120」で、その3か月後の9月に「HESTON 60」が、ホームエンタテインメントのラインアップに加わることとなった。
「HESTON 60」は、デザイン面では、「HESTON 120」を踏襲したモデルになっているが、よりコンパクトにすることで、大画面テレビだけでなく、コンパクトなテレビの前にも置くことができるサイズ感が特徴のモデル。コンパクトではあるものの、Bluetooth機能を搭載することで、最新のAuracastにも対応する。また、Wi-Fi接続も可能にしたことで、AirPlay、Google Cast、Spotify Connect、TIDAL Connectなども楽しめるなど、テレビのサウンドだけではなく、スマートフォンや、音楽プレーヤーと接続してより多くの音楽を楽しむことができるようになっている。この辺りの機能は、「HESTON 120」と同じ性能を持ち合わせたモデルとなっている。

もちろん、映画を楽しむための機能として、Dolby Atmosにも対応するため、別売のサブウーファー「HESTON SUB 200」と組み合わせて使えば、没入感の高い、映画を楽しむことも可能となっている。サウンドモードも、Movie、Music、Voice、Nightと多彩なサウンドモードを搭載しており、状況に合わせてモードを切り替えて楽しめるのも特徴の一つだ。マーシャルが用意するアプリにも対応しており、初期設定から、更に高度な設定にすることも可能。イコライザーの微調整やサウンドモードのカスタマイズで、空間に合わせた最適なサウンドを作り出すことができる。
構成は、5.1chサウンドバーで7基のクラスDアンプによって、ピーク時の出力は56Wを実現している。最大音圧レベルは89dBで、周波数帯域は、45Hz~20KHzとなっている。
一方「HESTON 120」は、「HESTON 60」が発売される3か月前に登場したモデルで、マーシャルブランドとしては、初となるサウンドバーとなる。テレビと音楽のいずれも妥協することなく存分に楽しめるように設計されているのが特徴のモデルだ。Dolby AtmosやDTS:Xといった立体音響に対応すべく、11基のクラスDアンプスピーカーによって、ピーク時150Wとというパワフルな出力を可能にしたことで、空間全体を包み込むような臨場感のある3Dサウンドを実現。映画も音楽も、まるでその場にいるかのような音響で体感して楽しむことを可能にしている。

専門的に調整された低域設計によって、懐の深い、それでいてクリアな低音を実現。映画における迫力ある効果音から、音楽サウンドのグルーヴ感まで、全身で感じることができる力強い低音が最大の特徴といえる。このパワフルな重低音は、まるで足元から音が立ち上がるかのような、これまでに体験したことのない、サウンドを体感することができる。
続いてサブウーファーの「HESTON SUB200」について。このモデルは、「HESTON 60」「HESTON 120」とワイヤレスで繋がるモデルで、出力が56Wと、かなり迫力の重低音を楽しむことができるウーファーだ。Dolby Atoms、DTS:Xに対応するほか、オーディオコーデックは、SBC、LC3、AAC MPEG4、ALAC、FLAC、LPCM、Ogg Vorbis、WMA、WMA9に対応するなど、クオリティの高いサウンドを体感することが可能となっている。ワイヤレス接続は、Wi-FiとBluetoothに対応するから、安定した接続を実現している。AirPlay 2やGoogle Cast、Spotify Connect、TIDAL Connectにも対応するなど、ストリーミングミュージックも迫力のあるサウンドで楽しめるあたりは、流石マーシャルといったところか、映画だけじゃなく、音楽もしっかりと楽しめる仕様になっている。

総合出力が236W、最大音圧が99dBとするなど、かなり迫力のある重低音を楽しむことができる
大まかな説明はこの辺りにして、次の章からは、実際に使用した感想をお伝えしていこう。
まずは、箱から出して音楽を聴いてみた
届いた製品を見て、その大きさに驚かされた。特に「HESTON 120」は、想像以上に大きく、その時点で期待が高まったのは言うまでもない。とはいえ、我が家のテレビには設置するには、少し大きく(我が家のテレビが40インチサイズの割とコンパクトなテレビという理由から)、まずは、スマートフォンとBluetooth接続をして、聴いてみることにした。
設定をする
届いた製品の大きさに驚かされたが、まずは、箱から出してみないと始まらない、ということで、早速、箱から出して、電源を入れてみることにした(HESTON 120)。合わせて、別売のSUBウーファーの「HESTON SUB 200」も箱から出して、設定をしてみた。

まずは、HDMIケーブルを使用して、「HESTON 120」とテレビをつなぐ。テレビ側は、EARCもしくは、ARCと書かれている出力側に接続し、「HESTON 120」のHDMI入力に差し込む。次に、「HESTON 120」をインターネットに接続するために、手持ちのスマートフォンにアプリ(Marshallアプリ)をダウンロードする。仮に、Wi-Fiのネットワークにアクセスができない場合は、イーサネットケーブルを使用して、有線として使用することも可能だ。




「HESTON 120」には、部屋補正機能が搭載されており、アプリで補正をすることができる。アプリの「部屋補正」に移動したら、アプリ内の指示に従うことで、それぞれの部屋に合わせた設定(補正)をして、最適化してくれる。
ここで気になったことが一つ。専用アプリがまだ日本語に対応していないこと。英語がわからなくてもなんとなくで設定することはできるが、できれば、早くアプリが日本語に対応してほしいところだ。今回、Wi-Fiの設定を行ったこともアリ、設定までに少々時間を要してしまったが、結果的には、LANケーブルを使用することなく、接続することができた。とはいえ、ちょっとこの辺りは、機械が苦手な人には、少々難しく感じるかもしれない。その場合は、マーシャルの販売を行う、完実電気のサイトに、日本語のマニュアルが用意されているので、こちらからダウンロードして確認すしながら進めることをオススメする。
続いて別売の「HESTON SUB 200」を接続する。サブウーファーもワイヤレスでの接続が可能だから、できることならワイヤレスで接続したいところだ。こちらも、アプリでの設定が必要で、アプリ上で「HESTON SUB 200」に移動したら、アプリ内の手順に従ってサブウーファーを接続する。もちろん、ワイヤレスでの接続がうまくいかない場合は、RCAケーブルを使用して、有線接続にも対応しているから、状況に合わせて接続した方がよいだろう。ちなみに、筆者は、ワイヤレスでの接続ができたので、そのままワイヤレスで使用してみることにした。少々このあたりも、スマートフォンが「HESTON SUB 200」を認識しないケースが何度かあったのだが、最終的には、接続することができたので、スマートフォンもしくは、自宅のWi-Fi環境にかなり依存しそうだ。その場合は、有線で確実に接続した方が良さそうで、有線接続もセレクトが用意されているので、安心して使用できる。

ストリーミングミュージックを試聴してみる
箱から出して、設定ができたので、まずは、音楽を聴いてみる。まずは、Spotifyを使って、音楽を試聴してみた。ウーファーを繋いでいることもあり、低音がどれだけするのかを試してみたく、ハードな楽曲をセレクト。聴いた楽曲は、私の中では、定番ともいえる、メタリカの「Master of Puppets」だ。楽曲が始まると、地響きを起こしているかのように、部屋がブルブルと震えているかのように置いてある物や、扉が振動しているのがわかるほど、大迫力の音を轟かせてくれた。もちろんサウンドバー単体でも、しっかりとした音が楽しめながらも、「HESTON SUB 200」のパワフルさが病みつきになりそうで、次の楽曲も聴いてみることにした。ちなみに、あまりにも迫力のサウンドを楽しむことができたので、もしかしたら、外に音がもれてやしないか、心配で、部屋の外に出てみると、気にするほど、音が漏れていなかったので、安心した。部屋の設定を行ったこともあり、指向性の高さがうかがえる。
続いてきてみたのは、小澤征爾・指揮、サイトウ・キネン・オーケストラが演奏するブラームスの交響曲第1番だ。荘厳でインパクトのある序章を聴くと、一気に引き込まれるような、その辺りがしっかりと表現されながらも、繊細な音を奏でる弦楽器のパートも、うまく伝えてくれている。短調の曲調も、うまく引き出しているような印象で、非常に好感が持てた。さらにもう一曲、今度は、ジャパニーズポップスで、YOASOBIの「優しい彗星」。彼女の切ない歌声が、なんとも美しく聴こえる感じに、ついつい、うっとり聴き入ってしまった。
もちろん、録音環境によって、流れてくる音楽に差が出ることは承知の上だが、それでも、その録音された状態をつぶさに鳴らすことができるかについては、出力側の機器に依存することから、改めて、Marshallの懐の深さを感じた次第だ。
それにしても、「HESTON SUB 200」の存在は、大きい
「HESTON SUB 200」は、別売ながら、ないとちょっと物足りなさを感じるかもしれない。テレビの音声やストリーミングミュージックをい聴くということであれば、「HESTON 120」単体でも、十分だが、例えば、映画で「ゴジラ -1.0」なのような、ゴジラの足音や、息づかい、街を破壊する時の衝撃音などは、サウンドバーだけでは、少々物足りなさを感じてしまう。もちろん、テレビの備え付けのスピーカーとは比べ物にならないほど、サウンドバーの音質はよく、また迫力を体感することはできるが、折角Dolby AtmosやDTS:Xによる立体音響にも対応しているのだから、それを存分に楽しまなくては、もったいない。あくまでもサブウーファーとしての役割を果たすのが目的の製品ながら、その実力たるや、リアル5.1chやDolby Atomsの設備に迫ろうかという勢いを感じる。こうなってくると、プロジェクターで、大画面に映し出して視聴したい気分になる。それほどまでに、「HESTON SUB 200」の存在は、大きと感じた。


しっとりとした印象を受ける

シボ加工が施されていてかなり高級感のある仕上がりになっている
「HESTON 60」の存在
忘れてはならないのが、「HESTON 60」の存在だ。こちらは、とてもコンパクトなモデルで、40インチサイズ程度のテレビに最適なサウンドバーとなっている。基本的な機能は、上位モデルの「HESTON 120」と同じだが、ピーク時の出力が56Wとなっている。実際にテレビにつないで聴いてみると、テレビに備え付けのスピーカーよりも、奥行き感のある音に聴こえる。そのため、平面的だったサウンドが、立体的に感じられるようになった。とはいえ、テレビのニュース番組程度であれば、そこまでの必要性を感じない。やはり、映画や音楽をより迫力のあるサウンドで楽しむためのモノとして考える以上、それなりのサウンドを轟かしてほしいところだが、「HESTON 60」は、少し物足りなさを感じるのも事実だ。とはいえ、今使用しているテレビに備え付けのスピーカーに不満がある人にとっては、救いの手になることは間違いなさそうだ。
もちろん「HESTON 60」にも「HESTON SUB 200」を接続することが可能で、合わせて使用すれば、かなり豹変すること間違いないといったところだ。
実際に使用してみて…
今回、しばらくの間使用してみたのだが、いい面ばかりではなく、気になる点も正直あった。それは、Wi-Fiの設定に戸惑ったことだろうか。アプリが日本語に対応していなかったため、表記されている内容をなんとなくで進めていた。幸いにも、なんとなくがたまたま正解だったのか、Wi-Fiにかろうじて接続することができたが、日本語でなければ、設定すらできない人も居ると思われる。その点は、はやくアプリが日本語に対応してほしいところだ。
とはいえ、設定さえ完了させてしまえば、あとは、テレビのリモコンで音量を調節することも可能だし、これまでテレビのスピーカーだけニュース番組やテレビ番組を観ていたものを、増幅させることで、より聴き取りやすくなるだけでなく、迫力のサウンド体験までできるようになるなど、テレビの音声に不満を憶えている人にとっては、朗報かもしれない。
まとめ
今回、久しぶりにサウンドバーに触れてみたが、当然ながら、進化していると実際に肌で感じることができた。特にアプリを使用して、Wi-Fiに接続するなど、ワイヤレス化がかなり進んできている印象だ。ワイヤレスだから、煩わしいコードがなくなり、設置性が非常によくなった。一方で、ワイヤレスの設定には、少々手間がかかることもあるので、一概にワイヤレスモデルだから、オススメとは言えない。
ただし、そこは、Marshallブランドということもあり、サウンド面においては納得できるに違いない。特におすすめなのは、「HESTON 120」と「HESTON SUB 200」の組み合わせだ。上位モデルなだけあって、価格もそこそこするが、それでも、筆者がオススメするのは、この組み合わせになる。流石、ギターアンプの老舗だけあって、サウンド面については、素晴らしいの一言に尽きる。また、筐体自体も、Marshall好きからしたら、黒をベースにした筐体にゴールドのブランドロゴがあしらわれているあたりが、堪らないかもしれない。
オーディオ製品なのに、どことなく、楽器的な印象も持ち合わせているような、そんな感じがする不思議な存在に思えた。Marshallというブランドがそうさせているのかもしれないが、Marshallの音作りに対する一面に、新たな一面が加わったようで、何とも心地よい気分を楽しむことができた。ライブ映像を観ながら、このサウンドバーと、サブウーファーで音を鳴らしたら、ライブハウスで音楽を聴いているかのような、楽しい気分になれるかもしれない。

