「三菱自動車」 1トンピックアップトラックいよいよ日本で発売! 実用性と堅牢性そしてSUV並みの快適性を兼ね備えたモデル

三菱自動車は、ピックアップトラックの新モデルとして、約9年ぶりにフルモデルチェンジをした「6代目トライトン」を2月15日発売した。本車両は、昨年の7月にタイで販売を開始しているモデルで、12年ぶりに日本に導入することになった。

新モデルの「トライトン」は、1978年に発売された「フォルテ」をルーツとする1トンピックアップトラックで、世界約150か国で販売されてきたグローバルモデル。以来45年間、5世代に渡り販売してきた台数は約570万台にも及ぶ。6世代目となった今回の新モデルは、「Power for Adventure」という商品コンセプトのもと、内外装のデザインからシャシー、ラダーフレーム、エンジンにいたるまでを一新。ボディタイプは、ダブルキャブ、駆動方式は4WDとしている。アウトドアアクティビティの可能性を広げる同社を象徴するモデルといってもいい一台に仕上がっている。

新開発となるラダーフレームは、独自に開発したもので従来型から大幅に剛性を向上させながら、ハイテン鋼(高張力鋼)の比率を増加させることで、重量増を最小限に抑えているのが特徴。剛性の高くなったフレームは、走行性能や乗り心地を向上させているうえ、積載時の耐久性や衝突時のエネルギー分散性も向上させるなど堅牢性を高めている。

ボディは、ラダーフレーム同様、超ハイテン鋼を使用することで軽量化を実現。衝突時のエネルギー吸収とキャビンの変形抑制を両立させた衝突安全強化ボディ「RISE」を採用するなど、安全性にも寄与。カーゴベッドは、ヘッドライナー(荷台用のカバー)装着状態でもJIS規格パレットにも対応するほか、820mmの荷台の高さやリアバンパーコーナー上面をフレームで補強し足を乗せるスペースとして使えるようにするなど、実用的な仕様になっている。

エンジンは、新たに開発した2.4L・4N16型クリーンディーゼルエンジンを搭載。回転数と負荷に応じて2つのタービンを協調させることで、全回転域で高出力を可能にした2ステージターボシステムを採用。150kw(204馬力)の最高出力と、約1500回転からフラットに発生する470N・m(47.9kgf・m)の最大トルクによって、実用域での応答性に優れたトルクフルな走行を可能にしている。また、排出ガスをクリーンに浄化する尿素SCRシステムを取り入れており、尿素水溶液である「AdBlue(アドブルー)」を使って ディーゼルエンジンが排出する窒素酸化物(NOx)を浄化。 これにより低燃費と高出力を両立しながらクリーンな排出ガスを実現するなど環境にも配慮した使用になっている。組み合わされるトランスミッションは6速スポーツA/Tとなる。

サスペンションは、フロントにダブルウィッシュボーン式、リアサスペンションには、リーフスプリング式をそれぞれ採用。4WDシステムには、パジェロにも使用されていた同社独自のSS4-Ⅱシステムを使用する。また4WDモードは、後輪駆動の「2H」、フルタイム4WDの「4H」、センターディファレンシャルの「4HLÇ」、さらにローギヤの「4LLc」の4種類からセレクト可能で、それぞれの4WDモードに対応する7つのドライブモードも搭載。あらゆる路面で最適なドライブモードを選択することができる。

安全装備は、衝撃安全強化ボディの「RISE」のほか、万一の際に安全性を高める7つのSRSエアバッグを全車に標準装備。また、真上から見下ろしているかのような俯瞰映像見ることができるマルチアラウンドモニター機能を搭載しており、4つのカメラで死角を確認することが可能となっている。ブレーキは、ABSを標準で装備しており、ブレーキ時の予期せぬ動きを抑えるEBDも装備するなど、万が一の急ブレーキ時も安心してブレーキペダルを踏みこむことができる。

運転支援機能「e-Assist」もしっかりと装備。先行車の加速・減速に追従走行す、設定した車間距離を保ちながら走行するレーダークルーズコントロールシステムをはじめ、衝突被害軽減ブレーキシステム、踏み間違い防止アシストなど、9つの機能を搭載。より安心で安全な運転が楽しめる。

外装は、ピックアップトラックに求められるタフさや力強さに加え、堅牢さを持ちながら俊敏性も兼ね備えるなどどっしりとした佇まいを表現。彫りの深いフロントフェイスに、安定感と強靭さを演出するボディサイド、そして無駄のないリアのデザインなど、独創的なスタイリングになっている。一方内装は、乗員を保護するためのソフトパットを要所に配し実用性を確保しながら、幾何学的な造形とメタリックを多く使用したことでハイコントラストでモダンな空間に仕上げられている。

ボディカラーは、ヤマブキオレンジメタリック、ブレードシルバーメタリック、ホワイトダイヤモンド、レッドソリッド、グラファイトグレーメタリック、ジェットブラックマイカの全6色をライナップする。

グレードは、上位グレードのGSRとスタンダードグレードのGLSの2種類を用意。GSRは、フロントグリルをボディ同色に、ドアミラー、フロントバンパーガーニッシュ、ドアハンドルなどをブラックに、フロント、サイド、リアの各アンダーガードはダークチタニウムにしている。また、ルーフレール、フェンダーアーチモール、荷台には、アーチモールを装着。荷台には、スタイリングバーを付けることで精悍さを増している。

車両サイズは、GSRが全長5360mm、全幅1930mm、全高1815mm、車両重量は、2140Kg。GLSは全長5320mm、全幅1865mm、全高1795mm、車両重量は、2080Kg。乗車定員は、いずれのモデルも5名。搭載するエンジンは、インタークラー付きターボチャージャーディーゼルエンジンで、総排気量は、2439cc、最高出力は、150kw(204馬力)、最大トルクは、470N・m(47.9㎏f・m)。気になる燃費は、WLTCモードでリッター11.3km、市街地モード8.5km、郊外モード11.4km、高速道路モード13kmとなっている。

ピックアップトラックといえば、アメリカの大きなピックアップトラックをイメージしてしまいがちだが、日本のピックアップトラックも負けず劣らず大きいことを今回知った。ピックアップトラックらしく、無骨な感じがたまらない。しかし、無骨さの中にも、繊細さもあり、例えばヘッドライトのデザインを見ていると、次の車はピックアップトラックを選択肢に入れてみたいと思うほど格好がいい。こんな大きな車に乗れば、ワイルドな感じと非日常を楽しめるかもしれないと、想像しただけでもワクワクしてしまう。ただ、我が家の駐車場にはどうやっても入らないと思うが…。

●価格(税込):GSR=540万1000円から、GLS=498万800円から                         ●三菱自動車:「トライトン

※製品の価格及び仕様については、記事制作時のもので、その後諸事情により変更される場合があります。

  • URLをコピーしました!
目次