【レビュー】超コンパクトな衣類乾燥機を使ってみたら! これ、なかなかいいんですけど…欲しいかも…
Morus(モルス)につて
Morus(モルス)は、2018年に中国深圳で設立されたスマート家電メーカーで、2021年、日本に上陸し、超小型衣類乾燥機「Morus Zero」プロジェクトをMakuake(マクアケ)にて開始した。高い機能性と洗練されたデザインを兼ね備えた製品が大きく注目を集めることとなる。Morus Zeroのスマートなデザインは世界的に高く評価され、ドイツのレッド・ドット・デザイン賞、 iFデザイン賞、台湾のゴールデンピン・デザイン賞を受賞するなど、スマート家電業界に新しい風を吹き込んだと言えるメーカーだ。
今回試した「morus C2」について
「morus C2」は、2021年に登場した「morus Zero」とサイズはそのままながら、乾燥できる容量を33%以上もアップさせている。密封構造を最適化し、内部空間を節約したことにより乾燥容量2㎏を実現、夏物(Tシャツや短パンなど)であれば8枚、ジャケットなら3枚を一度に乾燥させることが可能となっている。また、「morus Zero」にも搭載していた真空負圧乾燥技術をブラッシュアップ。世界初となるVacuum+脱水テクノロジーの採用によって、乾燥機なの中の空気圧を下げることで水分が素早く蒸発するため、従来の乾燥機より60%以上も早く乾燥させることができるようになっている。
乾燥と同時にシワ取りやホコリ、ペットの毛などの除去も実現しており、独自に開発した「真空負圧乾燥技術2.0」によって、モーターの回転速度が6倍にアップ。最大86km/hの高速気流で、ペットの毛やホコリなどを効果的に除去してくれる。除去されたペットの毛やホコリなどは、機械下部の収集ボックスに密封されるため、乾燥機内に戻ることはないので安心だ。また、DSDドラム自動観察回転技術により、衣類の絡み具合を自動で判断。回転方向や速度、そして頻度などを細かくコントロールし、また、温度センサーを従来モデルに比べて多く設置したことにより、さらに正確な乾燥完了時間の予測を可能にしている。
運転モードも多彩で、シーンに合わせて選べる8つのモードを搭載。春の花粉シーズンなら乾いた状態の服を入れ、消臭モードにし、糸くずとりを選択するとパワフルな温風で花粉を吹き飛ばせる。梅雨など雨の多い時期にはスマートモードで、乾燥が完了したら自動で電源オフ。 静止モードなら雨に濡れた靴もすぐに乾かせる。さらに、肌寒い日の外出前なら着替え前に温めモードで服を温めておくと快適な気心地にできるし、出かける前にマフラーを温めるのもオススメだ。 静電気を防止し、ふんわりと仕上げられる。
さらに従来品にもあったUVライトでの除菌に加え、マイナスイオンによる臭い除去機能を搭載したのも見逃せない。乾燥しながら衣類を除菌でき、部屋干しの嫌な生乾き臭や、外干しによる花粉やPM2.5の付着から解放されるため、赤ちゃんの肌着にも安心して使うことができる。
実際に使ってみる
さて、製品の概要をお伝えしたところで、実際に使用してみることにする。送られてきた製品は、思いのほか大きな箱に梱包されて送られてきた。箱から出してみたが、13㎏という重さから、箱から出すのに、少々てこずってしまった。とはいえ、一人でも箱から取り出すことはできる程度の重さなので、なんとかなるかなといった感じだ。ただ女性一人では、大変かもしれないが…。
付属品は、電源コードと乾燥棚といったところだ。設置する場所は、洗濯機置き場のある脱衣所だ。脱衣所の棚の上に「morus C2」が置けそうなスペースがあったため、棚の上の物を一旦どかして設置してみた。約13㎏という重さながら、コンパクトなサイズなので、持ち上げるのはさほど苦労はしなかった。あらかじめ電源コンセントを差しておいたので、棚に設置したら電源コードをコンセントに繋いで、準備完了だ。
最初に試してみたのは
設置が完了したので、まずは電源を入れてみる。本体正面上に設置されたコントロールパネルに触れる。丸く表示されるコントロールパネルの左側に原電ボタンが設置されており、そのボタンをタッチすると起動する。静電タッチパネルの採用により、全ての操作はタッチ操作で行う。電源をタッチして、本体を起動させると、初めに登場するのがスマートモードだ。今回の新モデルでは、8つのモードを搭載しており、色違いでそれぞれのモードを表示してくれる。
まず最初に試してみたのは、タオル類だ。実際に製品を試しに使った時期が雨続きだったこともあり、部屋干ししていタオルを何とかしたかったというのがタオルをセレクトした理由だ。朝洗濯を済ませ、部屋干しで、夜には乾いているケースが多いのだが、在宅ワーク時に、部屋干しタオルが少々鬱陶しく感じることがある。そこまで気にはしていないのだが、せっかくなので試してみることにした。試してみたのは、顔ふきタオルやバスタオルなど数枚を入れてみることに。若干生乾きの状態なので、試すにはちょうどいいタイミングだと判断した。
使用したモードは、スマートモード
電源を入れて最初に表示されるスマートモードで試してみることにした。スマートモードは、全てお任せなので、乾燥させたいものを投入して、スタートをさせるだけでいい。直感的な操作がかのうなので使い勝手がとても良い。実際、スタートをさせると、”乾燥時間を計算中 洗濯物の重さを量ります”という文言が表示される。この表示の後に乾燥がスタートした。今回の容量と状態から、35分と算出されたようだ。
それにしても賢いモデルだ。タオルの状況は、生乾きなので、通常時より若干ながら水分を含んでいることから湿度と重さがあるわけだが、それらを計算したうえで乾燥時間を算出したものと思われる。タオルの状況は生乾きだったので、センサーで湿度と重さを量り、その湿度と重さによって、乾燥時間を算出するのだろうが、わずかな湿度と重さの違いも検知して算出するあたりが、なんとも頼もしくも感じた。
運転中の作動音はとても静か
運転が開始して最初に感じたのは、運転中の作動音がとても静かだということ、それに加えて、振動が少ないということだった。設置した棚は、お世辞にも頑丈なものではない。細いパイプフレームで作り上げられた棚なので、棚自体を揺らすと、ギシギシとぐらつく。もっとも、重いものを乗せることを想定して作られたものではなく、タオルなど軽いものを置くために作られた軽量な棚なので、「morus C2」を乗せることに多少の躊躇はしたが、設置場所がなく致し方なく置いただけだった。しかし、そんな華奢な棚の上で、ドラムが回転しているにも関わらず、華奢な棚は横揺れをほとんどすることもなく、静かに動作し続けていることに、少なからず驚いた。
ちなみに、その時の動作音を簡易のアプリで測ってみたのだが、動作している目の前で測ったにもかかわらず約59dBだった。59dB、約60gBは、一般的には声を大きくすれば会話ができるレベルなのだそうだが、騒がしい感じはほとんどしない。実際のところ、わずか30cm程度しか離れていない場所で測ったので、この結果が出たのだろうが、扉を隔ててしまえば、リビングからはほどんど作動音が聞こえないレベルだ。なお、我が家の13年前に購入した洗濯乾燥機は、いまだに現役だが、作動音が大きく、振動も大きい。なお乾燥モードの作動音を量ってみたところ、やはり30cm程度の距離からで約70.5dBだった。前々から音が大きいなとは感じていたが、結構差があるものだと改めて知った。
運転終了後の洗濯ものは
約35分が経過した辺りで、終了を知らせるメロディが聞こえてきた。早速、中の洗濯物を取り出してみると、しっかりと乾いている。そして、あたりまえなのだが、ポカポカで、手触りがとても気持ちがいい。仕上がった洗濯物は、シワもなく、ふんわりとした仕上がりに、まるで、太陽のもとで干したかのような感触に少し驚いた、あれ?これガス仕様じゃなくて電気仕様だよね?と。
次に試してみたのは
次に試してみたのは、デニムシャツにTシャツ、タオルに靴下といった感じで、日中身に着けていた服を試してみることにした。前回試した時とは違うのは、洗濯機で選択したのち脱水した状態だということ。つまり、ハンガーにかけて部屋干しすらしていない状態で試したということになる。前回同様にスマートモードで試してみることにしたのだが、電源を入れてスマートモードでスタートさせると、前回よりも短い時間が表示された。デニム生地だし、前回のタオルよりも重いように思ったのだが…。実は、本モデルには「糸くずとり」の機能も用意されており、その機能が作動すると、プラスで乾燥時間が常時されることがわかった。結果的には、完全に乾いた状態になるまで、1時間20分程度を要した。
仕上がりを見るため、洗濯物を取り出してみると、デニムのシャツはシワが殆どなかった。生乾きの部分もないし、併せて入れたTシャツやタオル、靴下に至るまでとにかくシワがなく、そのまま着ることができるほど、キレイに仕上がっていた。そのままハンガーにかけて洋服ダンスにしまったが、一昔前の乾燥機の概念を完全に払拭してくれる、そんな印象を受けた。ちなみに、一昔前の乾燥機の印象はというと、シャツはシワシワ、素材にもよるが、服が縮んでしまったりなどよくあり、大きめのシャツをあえて縮ませたくて乾燥機にかけたことを記憶している。
引き続き、試してみたのは、靴になる。乾燥棚と呼ばれるものが付属しており、そこに靴をセットして乾燥させるらしい。さすがに、衣類やタオルなどを乾燥させているので、専用の棚を使うとはいえ、そのまま靴を入れることに抵抗を感じ事前に靴を洗うことにした。試してみたのは、日ごろから履いているスニーカーで、一度も洗ったことがないのでまずはキレイに洗浄をする。洗浄後は、脱水機にかければ良かったのだが、ふと脱水しない状態のままだと、どのくらいで乾くのかを試してみたくなった。水が滴る中、本体に棚をセットし、その棚に靴をセットした。ドラム内に少し水たまりができいたが、おかまいないしにセットを進める。モードは、「静止モード」をセレクトし、後はスタートさせるだけだ。時間は、5分から90分の間でセレクト可能だが、とりあえず、デフォルトの60分でスタートさせてみた。
60分が経過し、終了のメロディがー流れたので早速確認してみたが、まだ、乾いていないようだった。続いて、もう一回同じモードで試してる。今度は、90分の最長時間で試みた。90分後再び確認してみるが、まだ一部乾いていないところがあったので、最後に60分間、乾燥させてみた。さすがに、3時間半も稼働させていたのだ、今度は、完全に乾ききっていた。まぁ、3時間半も要して、乾いていません、では、話にならないが、しっかりと乾いていたのでホッとした。本来であれば、一旦脱水してある程度水気を取ってから乾燥にかけるところを、あえて無理をさせてみたのだが、しっかりと乾燥してくれる辺りは、さすがといった感じだ。脱水した状態から乾かしたら、恐らくもっと短時間で乾いたはずだ。雨に濡れてしまった程度であれば、なおさら早く乾かすことができると思われる。
ちなみに、「静止モード」を使うと、庫内のドラムは回転することがなく、庫内に直接靴が触れることもない。なので、衣類やタオルの乾燥に使用しつつ、外履きの靴も乾かすといったことにたいして、そこまで神経質になることもないと感じた。なお、UVとマイナスイオン発生装置が搭載されているので、「静止モード」だけでも、ある程度ニオイは除去してくれると思われる。
クイックモード
恐らく、最も手軽にそして短時間で使えるモードがクイックモードだ。少量衣類の乾燥に適したモードなので、例えば、Tシャツや下着などの乾燥に適している。あっ、選択し忘れて着るものがない、なんてことはあまりないかもしれないが、そんな急な場面でも、お風呂に入っている間に乾燥させるといった使い方で対応することができそうだ。実際、お風呂に入っている間にクイックモードを使って下着を乾燥させてみたが、見事に乾いていた。おまけに寒い時期だったので、ポカポカの下着は何とも気持ちがよかった。このモードは、真空負圧技術でパワフルに乾燥させるモードなので、急ぎの時には重宝する。
糸くずコレクターに溜まるゴミはこんな感じ
本体扉の下部に、糸くずコレクターと水タンクが設置されている。糸くずコレクターは、天日干しでは取り除くことが難しい花粉やホコリ、糸くずなど、除去したものを圧縮して溜めておくもの。一回使用しただけでも、それなりにコレクター内にはゴミが溜まっているので、いかにホコリや糸くずなどが洗濯物に付着していたかがわかる。圧縮されているから、ゴミを取り除くのもとても簡単だ。糸くずコレクターがいっぱいになると、メニュー画面で知らせてくれる。
気になった点
ここまでいろいろなモードで洗濯物を乾燥させてみたが、使用するうえで気になる点もいくつかあった。
まとめ
今回、乾燥機能に特化した超小型衣類乾燥機「morus C2」を実際に使用してみたのだが、思いのほか使い勝手が良かったので驚いている。実は、我が家には、乾燥機能の付いた縦型洗濯乾燥機を使用していることもあり、あえて乾燥機だけに特化した本製品を使うか否かで当初迷っていた。
しかし、いい意味で私の予想を裏切ってくれた本製品は、何とも便利に使える優れもの製品だったというのが素直な感想だ。主に使用しているのは、私よりも妻の方なのだが、妻はこの製品が欲しくてたまらないようだ。2人家族の我が家にとって、大きなドラム型洗濯乾燥機は必要なく、コンパクトなモデルがベストであることを考えると、「morus C2」はピッタリな製品なのかもしれない。となると、本気で導入を考える必要がありそうだ。懐事情と相談しながら、検討しなければ…。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!今後も、レビュー記事を公開していきますので、楽しみにしていてください。