［リコーイメージング］GRシリーズ、6年ぶりとなる新モデルいよいよ発売 主要デバイスを一新した新モデルの進化はいかにっ！
リコーイメージングは、5月に開発を発表した新モデル「RICOH GR Ⅳ」をいよいよ9月12日発売する。本製品は、高画質とスナップシューティングに最適な小型軽量ボディを両立し、プロフェッショナルユースにも対応するハイエンドコンパクトデジタルカメラだ。
GR シリーズの基本コンセプトである高画質や速写性、携帯性といったカメラの本質的な価値を余すところなく正当進化させるべく、イメージセンサーや画像処理エンジン、レンズ等の主要デバイスを一新。APS-C サイズの新型イメージセンサーと新開発のレンズを搭載し、画質のさらなる向上と従来機種からの薄型化を両立するとともに、新型バッテリーの採用でバッテリーライフの向上も実現している。また、コネクティビティの強化も図り、通信機能の強化や新開発アプリケーションとの連携で快適性・利便性も向上させている点も見逃せないポイントだ。
新たに搭載するレンズは、高性能化と薄型化を両立させた新開発の「GR LENS 18.3mm F2.8」となっている。従来と同じ28mm相当の画角（35ミリ判換算）と開放F値2.8の明るさはそのままに、最終レンズに使用している大型の高精度ガラスモールド非球面レンズをはじめ、高屈折率低分散ガラスや高精度ガラスモールド非球面レンズを多用した5群7枚の最新光学系により、ディストーションや色収差を徹底的に抑制し、画像周辺部までのシャープネスをさらに向上させている。
画質は、高精細描写と豊かな階調再現性、高感度性能の向上を目指して、新型の裏面照射型APS-Cサイズイメージセンサーと新開発の画像処理エンジン＂GR ENGINE 7＂を搭載。有効画素数約2574万画素の超高精細に加えて画像処理能力の向上により、解像感と階調再現性に優れた高画質画像を実現している。また、イメージセンサーから出力されたSN比の高い画像情報を独自のプロセッサーであるアクセラレーターユニットで最適化して画像処理エンジンに送り込むことで、最高ISO感度204800の高感度性能を実現している。
手ブレ補正においては、カメラ本体に内蔵した独自の手ブレ補正機構である＂SR＂（Shake Reduction）によって、撮影時の手ブレを効果的に補正してくれる。従来の角度（ヨー、ピッチ）ブレと回転ブレに加え、近接撮影時に気になるシフトブレも補正する、5軸の手ブレ補正を実現。それに伴い補正アルゴリズム技術を向上させたことで、シャッター速度換算で約6段分の高い補正効果を可能にした。
AF機能は、高速起動を考慮した新開発のレンズ鏡胴や起動シーケンスの最適化などにより、GRシリーズ最速となる約0.6秒の高速起動を実現させている。また、マクロモードへの切り替えやレンズ収納時間も高速化するなど、スナップシューターとしての速写性を大幅に向上させている。レンズ駆動の高速化と新型イメージセンサーによる高速読み出しが可能になったことでAF速度もアップしており、AF精度の向上にもつなげている。さらに、低輝度域でのAF速度や、像面位相差AFでの精度やカバー範囲を向上、全般的なAF性能の刷新を図った。
小型で薄型のデザインになった本製品は、スナップシューターが求める機動性の向上を目指して、徹底的な小型化と薄型化を追求したという。従来機種よりもボディの厚みを薄くしたことで深く握りこめるグリップとし、合わせて背面の指がかりの形状を最適化することで、自然と手になじむボディに仕上げられている。また、各ボタンやダイヤルレイアウトも見直すとともに、ADJレバーをダイヤル式に変更するなど、機動性を高めたデザインを採用している。さらに外装には軽量で高剛性なマグネシウム合金を採り入れるなど、携帯時の信頼性を高めている。
露出モードは、「プログラムAE」を選択した状態での撮影中に、前電子ダイヤルを回せば「絞り優先AE」、後電子ダイヤルを回せば「シャッター速度優先AE」に瞬時に移行できる「プログラムオートEx」機能を新たに備えている。また、スナップ撮影距離と被写界深度を組み合わせ、奥行きにこだわった表現が楽しめる「Sn（スナップ撮影距離優先AE）モード」を新たにモードダイヤルに追加するなど、素早い設定を可能にしている。
さまざまな写真の表現が楽しめるイメージコントロールに、新たに「シネマ調（イエロー）」及び「シネマ調（グリーン）」が加わるなど、それぞれ往年のフィルム映画の＂ルック（作品のビジュアルトーン）＂を参考にした重厚感のある画作りが可能となっている。さらに、各イメージに対して調整をおこなうパラメーター（彩度、色相、キー、コントラスト、粒状感）の中の「粒状感」設定に従来の「強度」に加えて「サイズ」を追加、より多彩な表現を可能にしている。調整した内容は、「カスタム」としてイメージコントロールに追加できるから、使いたい時にすぐに呼び出すことができる。
本体サイズは、（約）幅109.4mm、高さ61.1mm、厚さ32.7mm、重さは、約262g（バッテリー、メモリーカード含む）。撮像素子は、APS-C CMOSセンサーで、有効画素は、約2574万画素。ISO感度は、100～204,800。記録媒体は、内蔵メモリーが約53GB、そのほか、microSDカードを使用して記録する。背面モニターは、タッチパネル式で、3インチの画質は約103.7万ドットとなっている。
なお、「RICOH GR Ⅳ」の発売日と同じ日に、専用の超小型フラッシュ「RICOH GF-2」を発売する。価格は、1万8040円（税込）。装着時にISO AUTOに設定すると被写体距離に応じてガイドナンバーとISO感度をカメラ側で制御する自動調光撮影に対応し、スナップシューターとしての速写性を損ねることなくフラッシュ光を利用した撮影が可能となている。電源は、リチウムイオン電池を使用しており、フル充電状態であれば、約270回発行させることができる。また、発光感覚は約2秒となっている。
編集部員のひとり言
- 発売日：9月12日
- 予想実売価格（税込）：19万5000円程度
- リコーイメージング（公式サイト）：RICOH GR Ⅳ
※製品の価格及び仕様については、記事制作時のもので、その後諸事情により変更される場合があります。