「ルポ」東京モーターサイクルショー2024に行ってみた!パート2「注目の輸入バイク編」

国内最大規模のバイク、用品、パーツの見本市である「第51回東京モーターサイクルショー」が東京ビッグサイトで、3月22日~24日の3日間開催された。今回は、先日投稿したパート1「注目の国産バイク編」の続編で、パート2「注目!輸入バイク編」と題して、会場で人気を博していたドゥカティとBMWをピックアップして紹介していこう。

目次

モトコルセ

モトコルセは、イタリア製大型バイクの正規販売代理店業務を行う日本の企業。ドゥカティ正規ディーラーであり、欧州でも人気の高いプレミアムカスタマイズパーツの開発や、コンプリートバイクの製作なども行っている。東京モーターサイクルショー2024のブースでは同社取り扱い製品とヴァイルス、ドゥカティの車両が展示されていた。

ヴァイルス 984C3 2V

「ヴァイルス 984C3 2V」(空冷L型2気筒・1078cc)は、舵取り操作にフロントフォークを使わずに、ハブセンターステアリング機構を採用しているのが特徴のロードスポーツモデル。ドゥカティの空冷エンジンを採用するなど、エッジを効かせた独特の世界観を築きあげている。なかなかお目にかかれない"超"が付くほどのスーパーモデルだ! 

※ハブセンターステアリング機構とは、後輪を支えるスイングアーム式リアサスペンションと同様のサスペンション機構で前輪を支えているのが特徴で、操舵を行うステアリング機構を前輪ホイールのハブ内部に配置し、ステアリング操作でハブを動かすことで舵取り操作を伝達する機構のこと。一般的なバイクに採用されているテレスコピック式フロントフォークと比べて、減速時の沈み込みが少なく、より安定したコーナリングを可能にするメリットもある。

ドゥカティ
モンスターSP


「モンスターSP」(水冷L型2気筒・937cc)は、足回りに前後ともオーリンズ製のサスペンションを採用し、ブレーキにはブレンボ製のスティルマキャリパーに変更、さらにステアリングダンパーも標準装備するなど、「モンスターSP」専用に最適化されている。カラーリングにもスポーティさが表現されているネイキッドモデル。


ドゥカティ
パニガーレV4 S


昨シーズンはMotoGPとWSBK(スーパーバイク世界選手権)ダブルタイトルを奪取したドゥカティ。その直系モデルともいえる「パニガーレV4 S」(水冷V型4気筒・1103cc)は、スーパーバイク好きにはたまらない1台だ。電子制御デバイスはもちろん、ヘッドライト横に空力デバイスを装備するなど、スーパーバイクにふさわしい仕上がりになっている。まさにスピードを極めるためのスーパースポーツといえる。


ドゥカティ
ストリートファイターV4 S


パニガーレからカウルを取り除いた「ストリートファイターV4 S」(水冷V型4気筒・1103cc)は、ハンドルをバーハンドルタイプの物に置き換えることで、混雑しがちな市街地での機動性を高めるようなスタイルが特徴のモデル。ラジエター横から張り出す空力デバイスを縦に2つ並べて(左右で4つ)装備!外観に圧倒される。スーパースポーツの性能に触れつつ、軽快に操ることができるように仕上げられている。


ドゥカティ スクランブラー

一見でそれとわかる、アイコニックなスタイルが特徴のモデル、「スクランブラー」(空冷L型2気筒・803cc)は、モダンなデザイン&コンポーネントでまとめられている。カラーバリエーションも豊富に用意され、スーパーバイクとは異なるアプローチでバイクを楽しむ形を提案する。

写真手前:フルスロットル 写真奥:アイコン

カピット タイヤウォーマー
フルコントロール ビジョン

サーキットでのスポーツ走行などで使用されている、高性能タイヤウォーマー「カピット」もモトコルセが輸入販売を行っている製品の内の一つ。面でしっかりとタイヤを温めることはもちろん、細かい温度管理も可能だ。言わずと知れたMotoGPをはじめとしたロードレースシーンでも活躍しているタイヤウォーマー。このような製品が間近で見ることができるのもモーターサイクルショーならではといえる。

BMWモトラッド

GS系、R系、S1000系などを手掛けるハイプレミアムブランドでありながらも、積極的に普通自動二輪免許(中型免許)クラスモデルをマーケットへ導入し続けているBMWモトラッドのブースは来場者からの注目度も高く、常に賑わいを見せていた。その中からピックアップした車両を紹介しよう。

S1000RR


BMWモトラッドを代表するスーパースポーツモデル「S1000RR」(水冷並列4気筒・999cc)。は、年を重ねるごとに熟成が進み、スピードを求めるだけではなく、電子制御デバイスのアップデートなどで扱いやすさにも配慮されているという。空力デバイスの採用で空力面にもしっかり対応するなど、まさにスーパーバイクを代表するモデルといっても過言ではないモデル。


F900 R


日常からツーリングまでこなすロードスター「F900 R」(水冷並列2気筒・895cc)は、日常での利便性を高めた大型ネイキッドスポーツモデルだ。 アグレッシブな走行性能を実現しながら、最新の電子制御デバイスも採用するなど同クラスの国産モデルと比較しても同等いやそれ以上に充実した内容になっている。2気筒らしいスリムな車幅なので車体の取り回し性も良さそうな印象だ。


G310 R

普通自動二輪免許(中型免許)でも乗れる「G310 R」(水冷単気筒・312cc)は、単気筒エンジンを搭載し、コンパクトでありながら走りの本質を追究するBMWらしい上質な仕上がりが特徴のモデル。使い勝手も良さそうで、日常使いから、ロングツーリングまでさまざまな使い方をしても満足度は高いモデルと言えるだろう。車両価格も抑えられておりファーストBMWとしてオススメの1台かもしれない。

このサイズならば、キビキビと走らせることもできそうだ

C400GT R


ビッグスクーターもしっかりラインアップされており、「C400GT」(水冷単気筒・349.8cc)は、余裕のあるエンジンパワーと大型ウインドスクリーン、グリップヒーターなども装備した快適性も充実させたモデル。そして大容量ラゲッジスペースも用意され、日常の使い勝手まで配慮されたプレミアムコミューターといえる。



以上、先日投稿したパート1「注目の国産バイク編」に続き、パート2:モノコト的「注目!輸入バイク編」をさらりと紹介してきたが、いかがだっただろうか。ドゥカティは、間近で車体を見ると、性能を引き出すために特化したパーツが随所に装備され、有機的なラインで構成されるデザインとあわせて、その凄さを感じることができる。さすがはイタリアンバイクのドゥカティ、どのモデルも格別!といったところだ。一方、BMWはドイツらしい質実剛健なつくりが印象的だった。あらゆるところに最適化されたパーツが装備されており、エッジが効いていながらも、ライダーに対する配慮も忘れていない。どのモデルも完成度は非常に高い。
国産バイクとは異なる世界観を醸し出す、ドゥカティとBMW。やはり、ふだん気軽に触れる機会がないだけに、会場でもたくさんの人が集まり、注目されている様子がよく伝わってきた。車体の構成、装備されるパーツを眺めていると、バイクにもそれぞれの国、メーカーごとのキャラクターがあるのだなと感じさせてくれる。輸入バイクの楽しさは、さまざまな個性を楽しめることにあるといえるだろう。

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